ゼロの使い魔 if〜ある男の場合〜 「あんた、誰?」




それが、この世界で初めて聞いた他人の声だった。




――――そして、物語はここから始まる――――






ゼロの使い魔 if
〜ある男の場合〜

辰巳 戌亥




トンネルを抜けると……じゃなかった、鏡を抜けるとそこは空中でした。

「な……なんですとぉぉぉ!?」



ああ、神様仏様……俺、何かしたんでしょうか?
いつも通り少女(推定10歳)に声をかけて職質されただけなのに、この仕打ちは無いでしょう……(犯罪です)

それはある日の夕暮れのことだった。
いつも通りに職質されて逃げ帰った俺は、書きかけのSSの執筆をしていた。
ようやくきりのいい所まで書き上げて休憩しようとした時に、突如として"それ"は現れたのだった。
鏡のような"それ"は、まるで作業の邪魔をするようにいきなり俺の目の前に現れた。
いやいや、ホントに邪魔だから。

てか、あれ?
なんか……引っ張られてね?

「た、旅の鏡?」

そんなことを思いながら、俺は鏡の中に吸い込まれたのだった。

そういうわけで、現在紐なしバンジー中です。
え、落ちてるだけだって?
あはははは……
誰か助けてください……マジで……



それからいろいろな事があった。



「我が名はルイ(略)使い魔となせ」

ごちそうさまでした。
それにしてもぺたんこな胸といい、低い身長といい、いい体してるよな。(マテ
ああ、でもタバサもいいよなあ。(マテや


「諸君、決闘だ!」

ギーシュって男と好きな女性のタイプで喧嘩になった。
二股? 香水? なにそれ?
結局、「好みの女性でハーレムを」ってことで意気投合した。
……後でルイズとモンモランシーにボコられたけど。

それでさらに友情が深まったんだよなあ。


「なあ、こんな夜中に何の用事だ?」

「ようこそ。さあ、こちらにいらっしゃい」

あれはヤバい、危険だ……
巨乳怖い、巨乳怖い、巨乳怖い、巨乳怖い、巨乳怖い巨ny(ry
拒否しても迫ってくるんだよなあ……ガタガタブルブル


「おでれーた。お前さん、使い手か。」

第一印象、しゃべるうざい剣。
第二印象、かぁいい〜、お持ち帰りぃ〜

いや、まさか擬人化させたらこんな事になるなんて……
ょぅι゛ょばんざーい!
……いや、ルイズ、ごめんなさい、鞭で打たないで。
ああ、なんだか快感になってきたかも。(おい


『破壊の杖、確かに領収致しました 土くれのフーケ』

なんであんなものがこの世界にあったんだ?(汗
うげぇ、フーケにクリーンヒットして脳漿が飛び散った……
気持ちわりい……この記憶は封印しておこう……
それにしてもロングビルさんどこ行ったんだろ?


「ああ、ルイズ、ルイズ、懐かしいルイズ」

守備範囲外。
ルイズの友達で姫ならもっと小さくてもいいじゃん。(偏見です


「ルイズ、僕のルイズ!」

一目見た時から俺の直感が告げていた。
――親近感を感じるが、こいつは敵だ――
ずっと警戒してたおかげでなんとかウェールズ皇太子は助かった。
野郎に興味は無いからどうでも良かったけど。


『テンカワ家之墓』『アキト ルリここに眠る』

「これが、祖父母の乗ってきたという黒い鉄のゴーレムです」

……なんでこんなものがあるんだ?
てか、シエスタの先祖って闇の王子と電子の妖精さん?

しかし、どう考えても形がおかしいような……てか、どうして副座式なんだ?
お、IFSの無針注射器発見。
やっぱりここは、ナデシコファンとして試さないわけが無いでしょう。

……動きました。動かせました。動いちゃいました。やったよ俺!
しかもなぜかマスター登録までできちゃったよ!
しかも、相転移エンジンやら遺跡で見つけたらしい自動修復装置やらいろいろ付いてるし。

俺は、サレナに残されていたデータを再生してみることにした。
どうやらアキトが完治した後にラピスの記憶を消し、軍に指名手配されたルリと一緒にユーチャリスに乗っていたらしい。
で、二人がこのνブラックサレナに乗っている時にナデシコB&記憶を消されたユリカに攻撃されたらしい。
そんでもってお約束のランダムジャンプ。この世界にたどり着いたとか。
今、ご都合主義とか言った人、前に出なさい。

……てか、ボソンジャンプで俺帰れるんじゃ?
試してみる価値はありそうだな。



そして、今日。
いよいよ帰る日がやってきた。
別にいつでも良かったんだけど、さすがに戦争を終わらせてからじゃないと寝覚めが悪かった。
νブラックサレナの前に敵はいなかった。
皆からは、「死神ゴーレム」「悪夢の巨人」「破壊の魔人」などと呼ばれた。
そして、戦争は終結したのだった。

「さよなら、みんな」

「お兄ちゃんの世界か〜。どんな所だろう」

ああ、この娘はリンカ。デルフリンガーの人間モードだったりする。
名前の由来は、デルフ「リンカ」゛ー……え、安直だって?いいじゃん、別に。
そしてとうとう、生まれて初めてのボソンジャンプを始める。
別に今までジャンプしなくても十分だったからなあ。

「ディストーションフィールド展開、ジャンプシークエンス開始」

『了解、ジャンプシークエンス開始します』

「いったいどんな所かしらね」

「……期待」

「え?ちょ、ルイズ、タバサ、なんでいるんだ?」

「ちょっと、ご主人様である私を置いて行くつもりなの?」

「……楽しみ」

「お兄ちゃん、モテモテだね」

「まあ、一緒に来たいんならいいんだけどさ。……ああ!」

「どうしたのよ?」

「あ、あああぁぁぁ……忘れてた……」

『イメージ伝達失敗』

『キャンセル不能』

『ランダムジャンプします』

「そういえばボソンジャンプはジャンパーがいない……と…………」

薄れ逝く意識の中、今までの思い出が走馬灯のように駆け巡っていた。
最後に思い出したのは、あの日、初めてルイズと出会った日のこと。








「あんた、誰?」








「俺は―――」




――――続かない――――




あとがき

どうも、辰巳 戌亥(たつみ いぬい)といいます。<
ゼロの使い魔 if stage〜とあるwebサイト管理人の場合〜どうでしたでしょうか。
私の初作品だったりします。
まあ、今まで挫折したものも合わせたらあと3作ほどありますが……orz
というわけで、主人公の設定です。

本名、ハンドルネーム、共に不明
ナデシコメインのファンサイトの管理人
自他共に認めるロリペド
不死身と言われるほどの生命力以外は一般人並

この設定を見てわかるとおり、最初はここの管理人さんをモデルにしてみたんですけどね。
書き終わってみれば、誰だこいつ……orz
ちなみに、結局没にしましたがアンリエッタをレズ化する予定でしたw
最後の部分は管理人さんが某所に投稿した作品から思いつきました。
割と最初の段階で決めていたのですが、数十年経っても動くようにと考えたらこんなご都合主義な機体に。
ちなみに遺跡から直接移植した自動修復装置が端末となることで、IFSさえあればジャンプができるようになってます。
余談ですが、IFSの無針注射器は機体を製作していた時の置き忘れです。
置き忘れた整備員は紛失した罰としてイネスの実験台にされましたw

それでは〜



おまけ

あれ……生きてる……?

「ここがお兄ちゃんの世界?」

「いや、たぶん違う世界だと思うけど……」

「ねえ、あの鉄の船は何なの?」

「あれは……まさか!?」

『ライブラリに登録あり』

『NERGAL ND‐001』

『ナデシコAです、マスター』

今度こそ完