プロローグ:天河明人


赤く燃え盛る炎、迫りくる影、両親の死体、そして・・・


「テンカワ隊長、ねー隊長」
アキトはまどろんでいた頭を目覚めさせながら部下である伊波舞に向き直った
「隊長ダイジョーブですか?」
マイは少し心配そうに聞いてきたそのとき
「大丈夫だよ。てゆーかオレみたいに職務中に寝るってことは少しはフツーなところもあんだよ」
と言いながら近づいてきたのはもう一人の部下である小鳥遊飛馬だ
「アスマまた寝てたのか。ったくだから軍を一発で除籍になったんだ」
アキトがあきれながら言うとアスマは
「いやー除籍になったのは上官殴ったからですよ」
そう言うとマイが会話に割り込み
「へーそうなんだ。どんな感じでストレート?フック?」
「いや。こうしゃがみこんでアッパーをあごにピシッと」
「へーやるね〜アスマ」
という漫才みたいな展開がマイとアスマで繰り広げられていると
バンと机がたたかれ
「ってどうでもいい!!てゆうか二人とも報告書は」
アキトが大声で言うと
「あぁそうだ。それだしに来たんですよ」
とアスマは報告書を出した。そうするとアキトは報告書を受け取りながら
「ま〜こんなもんだろ。でP(プロト)02は使えるか?」
アスマは自信ありげに
「まーマイとの相性はいいしあと2、3回あればまっ平気でしょう」
「よし、ならプロスさんが持ってきたあの計画に間に合うな」
アキトが安心そうに言うのに対しアスマは顔色を変えた。
「えっアレに参加するんですかうちの部署がですか」
「なんか都合悪いのか?」
「悪いも何も特攻みたいなものじぁないですかアレは」
「でもな、わめいたところで会長命令だからな。あきらめろそれにマイはいやがってないじゃないか。後P03のカイトも来るぞ」
「まいは頭弱いからわかってないだけですよ。」
「しつれいだなアスマ。あれはその・・たしか・・火星まで旅行するようなものでしょ?」
アスマはため息をつきながら
「ほらわかってないじゃないですか。疑問系だし」
「まぁあきらめろ。あと俺も行く」
「隊長も来るんですか。」
「ああでもお前らと同じただのSS課所属の保安兼パイロットだ。」
「へーじゃあ敬語じゃなくていいんですよね」
「まあもともと俺20でお前ら22だもんな」
「じゃあタメ口OKですか」
「べつにふだんから敬語じゃなくてもいいぞ。年下だしな」
「まじっすか〜わかりました」
こんなやり取りで天河隊はスキャパレリプロジェクトにさんかすることとなった。


このようにまわりはじめた運命の歯車。天河明人はこれからそうぜつな戦いへと巻きこまれていく。





人物紹介
天河明人(20)テンカワ機動兵器実験部隊(通称:天河隊)隊長
このSSは天河明人は天才でエステなどのネルガル製の機動兵器の設計を手がけています。
またナデシコの設計にも携わっています。まぁ何でも出来ます。


伊波舞(22)テンカワ機動兵器実験部隊(通称:天河隊)所属
P02のフォワードパイロット。容姿はショートの茶髪で顔は目が大きく活発だが男勝りではない。


小鳥遊飛馬(22)テンカワ機動兵器実験部隊(通称:天河隊)所属
P02のバックスパイロット。IFSが一般のより多少性能が高い。
容姿は黒の短髪で顔は二枚目とはいえないもののそれなりにいい顔。